台湾には固有種が 32種 います(臺灣鳥類名錄 2026)。島の成り立ちと標高差が生んだ顔ぶれで、台湾でしか会えません。
私が台湾で最初に見た固有種は、タイワンゴシキドリでした。中国語では五色鳥といいます。緑の体に、赤・黄・青・黒。名前のとおりの鳥です。
台湾の固有種は、比較的派手なものが多いと感じています。お客様からご希望をいただくことが多いのは、ミカドキジとアリサンヒタキです。
固有種を日本の鳥と並べてみると、きれいに二つに分かれます。
ひとつは、日本にも近い仲間がいるグループ。10種あります。ミカドキジにはヤマドリ、タイワンヤマガラにはヤマガラ、ニイタカキクイタダキにはキクイタダキ、タイワンウソにはウソ——「日本のあの鳥の、台湾版」として見られるので、違いを探す楽しみがあります。
もうひとつは、日本に同じ属の鳥すらいない22種。チメドリの仲間やガビチョウの仲間が中心で、日本の図鑑をいくらめくっても、似た姿は出てきません。 初めて見る方は、たいてい「これは何の仲間なのか」から戸惑います。
★は台湾全体での評価です。場所によって会いやすさは大きく変わります。
32種とひとまとめに言っても、街の公園にいる鳥から、何日通っても出ない鳥までさまざまです。実際にご案内していて印象に残っている3種を挙げます。
台湾の1000元札。その裏に描かれているのが、この鳥です。
誰もが財布に入れている鳥ですが、野生のミカドキジは読みにくい鳥です。 出るときは、あっけないほど近くに出ます。出ないときは、何日入っても影も見えません。
2026年5月、この鳥を目当てに来られたお客様を大雪山へご案内した時のことです。前日の早朝から林道を歩き続け、二日目の昼を過ぎても姿はありませんでした。「今回は見られずでしたねぇ」——下山を前に、そんな話をしていたところでした。
広場に、ポツンといました。
5〜6メートル。 双眼鏡も要らない距離です。静かに「ミカドキジ、メスです」とだけ伝えて、指をさしました。お客様がカメラを構えるあいだも、その鳥はずっとそこにいました。
やがて雨が強くなり、切り上げることになりました。
なんとかお見せできた。でも、オスをお見せしたかった。 今もそう思っています。
同じキジの仲間でも、サンケイは印象がまったく違います。
こちらは、狙って会いに行ける鳥です。 もちろん外すこともありますが、ミカドキジのように「出るか出ないか分からない」という鳥ではありません。朝のほうが会いやすいものの、昼でも夕方でも出てきたことがあります。
ミカドキジが「出会えたら幸運」なら、サンケイは「会いに行ける」鳥です。
オスは青みがかった黒に、背中の白がくっきりと入ります。林道でこの鳥が姿を見せたとき、お客様が「おぉぉ」と声を漏らしたことがありました。静かな山の中で、思わず出てしまった声でした。
3種のなかで、いちばん会いやすいのがヤマムスメです。台北の公園や緑地にもいます。必ずとは言えませんが、山に入らなくても出会える可能性があります。
お客様が最初に口にするのは、たいてい「思ったよりでかいねぇ」。
全長は63〜68センチ。うち尾が40センチ近くを占めます。日本のオナガが36センチですから、ほぼ倍の大きさで現れることになります。しかも単独ではなく、数羽の群れで次々と枝を渡っていきます。
山あいの小学校を通りかかると、壁にヤマムスメのタイル絵が描かれていることがあります。台湾の人にとっては、それくらい当たり前にそこにいる鳥です。
私はもう何度も見ていますが、それでも見かけると足が止まります。
固有種は標高のある森に集中しています。低地だけを回っても、出会える種は限られます。
主な探鳥地で記録のある固有種を数えると、大雪山が28種と圧倒的です。32種のうち8割以上がここで記録されており、固有種を目的にするなら山へ入るのが近道になります。
台北近郊でも25種に記録があります。ただし多くは一度きりの記録で、継続的に会えるのは13種ほどです。それでも、市街地から離れずに会える種があるのは台北の強みです。一方、離島の金門島は0種。固有種は台湾本島の山地に偏っているためです。
記録があることと、その日会えることは別です。「少ない」とされる種は条件が揃わないと姿を見せません。
→ エリアごとの詳細は 大雪山で見られる鳥 / 台北の街なかで会える台湾の鳥
固有種32種のほかに、台湾にしかいない亜種が52種います。種としては日本にもいる鳥でも、台湾のものは姿や声が違うことがあります。
カケス、ヒガラ、ミソサザイ、オオアカゲラ、ゴジュウカラ——日本でおなじみの名前が並びますが、台湾で見るのはいずれも台湾固有の亜種です。「知っている鳥のはずなのに、どこか違う」という体験は、台湾ならではのものです。
固有種の多くは標高のある森に暮らしています。低地だけを回っても出会える種は限られます。
| コース | 2名参加時の料金(お一人あたり) | 狙える固有種 |
|---|---|---|
| 大雪山 1泊2日 | NT$45,050 | 朝夕の時間帯を確保でき、出会える幅が広がる |
| 台北 1日 | NT$14,800 | 低地〜低山の固有種。滞在の合間に組める |
※ 上記は2名でご参加の場合のお一人あたりの料金です。3名以上は1人あたりの料金が下がります。
※ 宿泊をともなうコース(大雪山・金門島)は平日料金が基準です。土日祝・連休・繁忙期・特別日は別途お見積りとなります。
※ 表示料金の適用期限は2027年12月31日です。
どの種を狙いたいかによって、行き先と時期が変わります。 ご希望をお聞かせいただければ、現実的な行程をご提案します。